マスクをつける機会が増えるにつれて、「肌が荒れやすくなった」と感じるようになった人は少なくありません。
実はマスクは肌にとって大きな負担となっているのです。
そこでマスクで肌荒れする原因や改善方法、スキンケアの注意点を紹介していきます。
肌のうるおいが気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
マスクで肌荒れするのはなぜ?
マスクをつけることで肌荒れが起こる原因として、蒸れ・乾燥・摩擦が挙げられます。
なぜこれらは肌荒れを引き起こしてしまうのでしょうか。
マスク内の蒸れ
マスク内は会話やくしゃみ、呼吸などによって常に高温多湿な環境であるため、蒸れやすくなっています。
「乾燥しないからいいのでは?」と感じるかもしれませんが、高温多湿な環境は汗や皮脂が分泌されやすくなるだけでなく、ニキビの原因となるアクネ菌などの雑菌が繁殖しやすいのです。
さらに、肌の最表面である角質層がふやけてバリア機能が低下してしまうため、外部からの刺激や雑菌の影響を受けやすくなります。
そのため、「マスクをつけ始めてから口やあご周りにニキビができるようになった」という人もいるのではないでしょうか。
マスク内では肌が外部からの刺激を受けやすい状態で雑菌が繁殖するので、肌荒れを引き起こす環境が整ってしまっていると言えるでしょう。
マスクを外した際の乾燥
マスクをつけている最中はマスク内が高温多湿になっていますが、マスクを外すと一気に水分が蒸発していきます。
さらにマスク内の水分だけでなく、肌の角質層に含まれる水分まで同時に蒸発してしまうのです。
このような急な温度と湿度の変化は、肌の乾燥を引き起こします。
「お風呂あがりは肌が突っ張る」と感じた経験がある人も多いのではないでしょうか。
マスクを外した際の肌も、お風呂あがりに近い状態になっているのです。
さらに、肌が乾燥してバリア機能が低下すると、水分が外へ逃げやすくなるため乾燥を助長させてしまいます。
乾燥肌はシワやたるみ、肌のターンオーバーの乱れを引き起こすので、しっかり対策しなければなりません。
つけ外し・ずれなどによる摩擦
頬などのマスクが当たっているところに、赤みやかゆみを感じたことはありませんか。
マスクはつけ外しだけではなく、会話で顔の筋肉を動かした際にずれてしまったり、そのずれを直したりなど、あらゆる場面で摩擦が生じています。
肌の角質層がマスクの繊維と擦れ合うことで角質層が徐々に削られていき、バリア機能の低下につながります。
すると、ますます外部からの刺激を受けてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
1日中マスクをつけていることは、想像以上に肌に負担をかけているといえるでしょう。
マスクによる肌荒れを改善する方法
マスクによる肌荒れは、肌への負担を減らすことで改善できることもあります。
まずは、いつものマスクの使い方を見直してみましょう。
使うマスクを見直す
マスクは顔の大きさに対して、小さすぎると肌との摩擦が起こりやすくなってしまいます。
反対に、大きすぎてもずれやすくなってしまいますし、そもそもマスクの意味をなしません。
そのため、使っているマスクが自分の顔の大きさに合っているのかを見直す必要があります。
マスクの適切なサイズは以下を参考にしてみてください。
- 親指と人さし指でL字を作ります。
- 耳の付け根の1番高いところに親指の先、鼻の付け根の1cm下のところに人さし指を当てます。
- 親指と人差し指の先を結んだ直線距離を測った長さが最適なサイズの目安です。
ちなみに、市販のマスクのふつうサイズは、12~14.5cmとなっています。
また、マスクの素材には定番の不織布だけでなく、ポリウレタンや布などさまざまなタイプがあります。
その中でも綿ガーゼやシルクといった天然素材のマスクは肌への刺激が少ないと言われているので、使用する場面に合わせて選ぶようにするのもおすすめです。
ただし、洗うタイプのマスクは洗う際に使う柔軟剤の成分で肌荒れが悪化してしまう場合もあるので、注意しましょう。
マスク内の汗や湿気を拭き取る
マスクを着用している間はどうしても蒸れて熱がこもり、汗をかきやすくなります。
汗が肌についたままだと赤みやかゆみの原因になるので、吸水性の良いタオルやガーゼでこまめに拭き取るようにしましょう。
ただし、拭き取る際は優しく押さえるようにして、擦らないように注意してください。
また、マスクを外す際の急な湿気の変化で肌に負担がかからないように、湿気をコントロールするのもおすすめです。
あらかじめマスクの内側にガーゼやティッシュを挟んで、湿ったら取り換えるという方法も試してみてください。
長時間使用する場合はマスクを交換する
マスク内は高温多湿な環境のため、雑菌が繁殖しやすくなっています。
そのため、長時間マスクを着用する場合は新しいマスクに交換して、清潔を保つようにしましょう。
マスクごと交換するのが難しい場合は、マスクと肌の間にガーゼを挟んで、定期的にガーゼを交換するのもおすすめです。
体の内側からも改善しよう
マスクによる肌荒れはバリア機能の低下が原因の1つであるため、生活習慣を見直して体の内側からバリア機能を高めましょう。
特に見直すべき生活習慣は、食事・睡眠・運動です。
1日3食きちんと栄養バランスのとれた食事をし、体の内側からケアしましょう。
発酵食品や食物繊維を含む食べ物は腸内環境を整えるので、肌荒れの改善効果が期待できます。
また、適度な運動は代謝を上げて、肌のターンオーバーを促してくれます。
ターンオーバーは新しい肌を生むので、肌荒れの改善には欠かせません。
いきなり激しい運動をしたりするなど無理はせず、軽いウォーキングやストレッチを取り入れてみましょう。
さらに、睡眠中は肌の修復や再生を行う成長ホルモンが分泌されます。
寝る前のスマホは避け、質の良い睡眠を十分にとるようにしましょう。
1日だけ頑張るのではなく、できる範囲から少しずつ生活を見直して継続することが大切です。
肌を守ろう!マスク着用時のスキンケアにおける注意点
マスクをすると肌への負担が大きいため、スキンケアでしっかり肌を守ってあげるようにしましょう。
スキンケアにおける注意点は以下の3つです。
- 日焼け止めに注意
- 汚れをしっかり落とす
- 保湿は入念に
それぞれ詳しく見ていきましょう。
日焼け止めに注意
「マスクで隠れているから」と日焼け対策を怠っていませんか。
肌が老化する原因の8割は紫外線とされていますが、マスクによってバリア機能が低下した肌はさらに紫外線によるダメージを受けやすくなっています。
紫外線はマスクを透過するため、マスクで隠れる部分にもきちんと日焼け止めを塗りましょう。
朝のスキンケアの最後に日焼け止めを塗るようにして、習慣化するのがおすすめです。
また、マスクが当たる部分は日焼け止めが落ちやすいので、こまめに塗り直したり帽子や日傘を使ったりなど、しっかり日焼け対策をするようにしましょう。
鏡には映りにくい顔の側面は、ケアを忘れがちなので注意してください。
ただし、肌荒れが起きていたり敏感な状態になったりしていると、少しの刺激でも反応してしまう恐れがあります。
刺激の強い日焼け止めは使わず、肌に優しい「紫外線吸収剤フリー」のタイプがおすすめです。
汚れをしっかり落とす
マスクをつけていると、マスク内に繁殖した雑菌やメイクが肌に付着します。
そのため、帰宅してマスクを外したらしっかり汚れを落としましょう。
クレンジングや洗顔といった「落とす」工程は、次の工程である保湿の浸透具合を左右します。
低刺激のクレンジングや洗顔を使ってきちんと汚れを落とし、化粧水の入りを良くしましょう。
また、肌質などの個人差もありますが、クレンジングは低刺激で保湿性の高いミルクタイプやバームタイプがおすすめです。
ただし、クレンジングや洗顔は決して擦って刺激を与えてはいけません。
クレンジングでメイクを落としたらぬるま湯で優しく洗い流し、洗顔はしっかり泡立てて泡を転がすようにして洗ってください。
顔の水気を拭く際も、ペーパーなどでそっと押さえるようにしましょう。
保湿は入念に
マスクをつけていた肌は乾燥状態でバリア機能が低下しています。
バリア機能をきちんと働かせるためには、保湿が必要不可欠なのです。
そのため、化粧水は量を惜しまず、たっぷりと顔~首全体に行きわたるようにしてください。
洗顔後の肌は水分が蒸発しやすくなっているため、すぐに化粧水で保湿するようにしましょう。
使用する化粧水は、セラミドやヒアルロン酸など、保湿成分が配合された低刺激のタイプがおすすめです。
コットンパックやフェイスマスクで定期的にケアするのも良いでしょう。
また、化粧水をつけただけでは補水されないため、油分でしっかりとフタをしてうるおいを閉じ込めてください。
油分にはうるおいを閉じ込めるだけでなく、肌のクッションとなってマスクによる刺激も軽減してくれます。
べたつきが苦手な場合は、クリームではなく乳液を使いましょう。
まとめ
今回はマスクで肌荒れする原因や改善方法などについて解説しました。
ポイントは以下の通りです。
- マスクで肌荒れするのは、蒸れ・乾燥・摩擦が原因
- 肌荒れを改善するにはマスクの使い方の見直しが必要
- 体の内側からのケアで肌のバリア機能を高めることも大切
- マスクで負担がかかった肌はスキンケアに気を付ける
体質や職業柄など、マスクが生活に欠かせないという人も多いのではないでしょうか。
マスクによる肌荒れは仕方ないと諦めるのではなく、改善方法や注意点を把握して見直してみましょう。
セルフケアで肌荒れが改善されない場合は、一度サロンなどでプロの手を借りてみるのもおすすめです。
マスクとうまく付き合って、健やかな肌を手に入れましょう。