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#肌 #肌質 #スキンケア

実は乾燥性脂性肌かも…?乾燥性脂性肌のメカニズム

お肌状態には「普通肌」「乾燥肌」「脂性肌」「混合肌」の4種以外に「乾燥性脂性肌」というものがあります。

それぞれ特徴があり、自分の現在の肌タイプがどの状態なのかをしっかりと把握することが、正しいケアへの第一歩です。

この記事では乾燥性脂性肌がどういう肌状態なのか、またその詳しいメカニズムを解説します。

◆乾燥性脂性肌のお肌状態

混合肌とよく同じだと間違えられますが、正しくは脂性肌と近いお肌状態です。

混合肌Tゾーンが油っぽく、Uゾーンが乾燥肌と部分的に分かれています
乾燥性脂性肌肌全体的にべたつきがあります

インナードライ(内側が乾燥して肌表面が油っぽい)、つまりお顔全体に皮脂によるテカリがあるため、メイクがよれたりニキビが出来やすく、常にトラブルと隣り合わせです。

脂性肌と異なるポイントは油っぽい皮脂(テカリ)の原因で、見分ける際はなぜ脂性肌寄りになったのか?が重要です。

乾燥性脂性肌の原因

お肌本来の機能である「皮脂膜によるお肌の保護」が、水分不足による「乾燥」が原因で過剰に皮脂が分泌されることで起こります。

そもそも皮脂膜とは、細菌の繁殖を防いだり、お肌の内側の水分蒸発を防いだり、外的ストレスからお肌を守る役目、つまり内と外の両方からお肌や身体を守っています。

お肌の内側の水分が減少することで乾燥性脂性肌になってしまいます。

特に夏と冬は乾燥が加速するので注意が必要です。

 主な乾燥の原因

乾燥と言っても、様々な原因があるので1つずつ説明していきます。

自分がどれに当てはまるのか確認していきましょう。

1.保湿不足

乾燥性脂性肌は30代以降の方が多いです。

その要因として、皮膚が持つ「水分保持能力」は低下するけれど、油分の分泌は変わらず分泌されることで、乾燥性脂性肌が起こりやすくなります。

また、普段日焼けをあまり気にしない方や、これまでにたくさん日焼けした方は、年齢問わず水分保持能力が低下している可能性が高いので注意が必要です。

お肌の水分保持能力とは?

肌の水分を保っているのは「細胞間脂質」「天然保湿因子(NMF)」「皮脂」の3種です。

この中で特に細胞間脂質が大切で、私たちがお化粧品でよく見かける成分でいうと「セラミド」です。

また、セラミドはお肌の水分を80%もキープしてくれていますが、加齢とともに減少していきます。

なので、お化粧品による保湿を行う場合は、セラミドが配合されたお化粧品を使用することをおすすめします。

お風呂後や日焼けをした後、洗顔をした後はすぐに保湿に特化した化粧水と乳液をすぐに使用しましょう。

2.過剰な洗顔

皮脂が多く分泌されるからと言って、洗顔をし過ぎるのも乾燥が加速する原因になります。

何度も洗顔をすることで、その都度お肌は一時的に保護膜を失うので、失うタイミングが多いとお肌は「保湿しなきゃ」と皮脂を過剰に分泌してしまいます。

また、成分が強いもの、つまり洗浄能力が強い洗い上りがさっぱりする洗顔料を使用していると、こちらも必要な油分まで取り除いてしまいます。

そのため、すぐに保湿効果のある化粧水等を使用しても「保湿しなきゃ」とお肌が皮脂を多く分泌してしまいます。

どうしてもさっぱりするお化粧品を使用したい場合は、心なしか少しだけお肌が突っ張るかも…?と思う程度の洗顔料をぬるま湯(35ー36度程度の自分の人肌の温度)で使用してください。

その後、すぐに保湿特化のフェイスパックや化粧水と乳液で保護しましょう。

洗顔時の手の摩擦も刺激になりますので、しっかりと泡立てて、その泡をクッションにして洗うと余計な刺激を与えず洗顔ができます。

また、タオルで拭く時はタオルを押し当て水滴を吸い取るように拭き取ってあげることを意識すると良いです。

夏場や汗をよくかく時は、洗顔やゴシゴシと拭き取るのではなく、(ミストがあれば吹きかけてから)ティッシュでポンポンと汗を拭き取ってください。

あぶら取り紙だと保護膜の機能を担っている皮脂まで吸着してしまうので、より過剰に皮脂が分泌されてしまいます。

3.栄養不足

体の中で、お肌を作る細胞へ栄養素が渡るのは身体の中でも最後だと言われています。

そのため、栄養素が不足することで、新しく生まれたお肌の細胞は未熟な状態で肌表面に出るので保護膜がしっかりと機能せず、乾燥が加速します。

おすすめの栄養素
ナイアシン―かつお、さんま、玄米、落花生、等皮膚や粘膜(胃や鼻孔、唇、耳等)の健康維持を助けてくれます。
パントテン酸―納豆、アボカド、ささみ、ブロッコリー、等皮膚や粘膜の健康維持を助けてくれます。
ビオチンー落花生、アーモンド、納豆、等皮膚や粘膜の健康を助けるために必須の栄養素で、体内で生合成できません。
ビタミンA―うなぎ、ほうれん草、にんじん、等皮膚や粘膜の健康維持を助けてくれます。
ビタミンB1―玄米、さつまいも、豚肉、等皮膚や粘膜の健康維持以外に、疲労回復や代謝アップの効果もあります。
ビタミンB2―納豆、アーモンド、焼き海苔、等皮膚や粘膜の健康維持以外に、エネルギーをつくるための代謝を手伝ってくれます。
ビタミンB6―バナナ、ささみ、鶏の胸肉、マグロ、ピスタチオ、等皮膚や粘膜の健康維持以外に、たんぱく質からのエネルギーの生産をしてくれています。
ビタミンC―赤ピーマン、いちご、ブロッコリー、みかん、等皮膚や粘膜の健康維持以外に、抗酸化作用や皮膚の弾力を保つのに必要なコラーゲンの合成をしてくれています。

4.水分不足

水分不足によってお肌が乾燥する理由は大きく分けて2つあります。

1つは、単純に水分を補給しないとお肌に水分が行き渡りません。

もう1つが大切で、水分が不足すると「血液がドロッとし、必要な栄養素を末端の細胞まで行き渡らせられない」さらに「老廃物の排泄がきちんと行われないため肌表面でドロッとした老廃物を含んだ皮脂が停滞する」ことです。

栄養素を摂取したとしても血液がドロッとしていると栄養素と老廃物の排泄が上手くいかず、効果が半減してしまいます。

お肌に直接的には関係がないように思いがちですが、お肌トラブルにおける水分不足の問題の割合は大きいので注意が必要です。

水分は一日に目安の摂取量があるので、その目安をもとに、良く動いた日は多めに、通常の活動量の時も目安はクリアするように心がけましょう。

水分摂取量の目安 計算式

「体重(Kg)×年齢別必要水分量=必要水分量(ml)」

年齢別必要水分量

22~54歳:35ml

55~64歳:30ml

65歳以上:25ml

5.運動不足

運動不足が乾燥性脂性肌と繋がる理由として、血液の流れや老廃物と関りがあるので、水分不足の問題と少し被りますが、運動を取り入れないことで体内循環が滞りがちになります。

すると栄養素であったり水分や老廃物が巡らず、乾燥を加速する未熟な細胞を作ってしまったり、ドロッとした老廃物を含む皮脂が分泌されるので乾燥性脂性肌が加速します。

運動に関しては、無酸素運動(体幹トレーニング)と有酸素運動(ジョギング)をバランスよく取り入れる必要があります。

まずは体幹を鍛えてから、ジョギング等行うと、体への負担が軽減されるのでお勧めです。

起こりうるトラブル

乾燥性脂性肌によって引き起こされるトラブルはいくつもあります。

そのうちの主なトラブルを紹介します。

ニキビが出来る

乾燥性脂性肌の場合、もともと乾燥が原因なのでぷつぷつとしたニキビが出来やすいです。

乾燥に傾きやすい肌はキメが細かいお肌の方が多いです。

そのため、皮脂が毛穴の中に詰まりやすく、キメが細かいがゆえに取り除くのも、吸い出すなど専用の機器を使用した方が取り除きやすい場合が多いです。

また、一度できると改善し辛いのも特徴です。

くすんで見える

未熟な表皮細胞が作られるとこで、ターンオーバー(角質が剥がれ落ちるまでのサイクル)が乱れ、角質が剥がれ落ち切らず表皮に残ることで分厚く、くすんで見えてしまいます。

また、部分的に残ったり剝がれたりすることで、肌の色が部分で違うことになる場合もあります。

ザラザラベタベタする

皮脂が過剰に分泌されている為、べたつくお肌に汚れやほこりも引っ付きます。

老廃物が停滞していることと、角質が残っていることも合わさって、洗顔に強い洗浄効果(さっぱりするタイプ)のものを使用していると、悪循環が生まれてしまいます。

また、気になると人は無意識に触ってしまったりするので、手の汚れも付着する恐れがあります。

かゆみがでる

乾燥しているので基本かゆみが発生しがちです。

そのかゆみによって、アレルギー性の疾患まで発展する可能性もあります。

また、かゆみを指等で刺激してしまった場合、外的刺激になるのでお肌の保護機能が働きより皮脂が分泌されてしまいます。

シワができる

乾燥性脂性肌の場合、ハリや弾力を維持する細胞間脂質が低下しているため、通常の脂性肌よりもシワができやすいです。

メイクノリが悪い

乾燥によるカサカサと皮脂のベタっと感が肌表面にあるため、少し動いたり日中活動していると、メイク特にファンデーション等が落ちやすいです。

さらに、もとの乾燥に傾きやすい肌質によりキメが細かいのでしっかりお化粧品をお肌にのせると落としにくく、洗浄力の強い洗顔に頼ってしまったり、しっかり落としきれず汚れがつまりニキビになったり、詰まることで肌の保護機能が皮脂をより分泌させてしまいます。

乾燥性脂性肌の改善方法

乾燥性脂性肌の改善は主に、乾燥の原因5つのうち、自分に当てはまっている項目を正しく認識して実行することで改善されます。

  • セラミドを補ってくれる、保湿効果に特化したお化粧品を使用する
  • 洗浄効果の強くない洗顔料でぬるま湯にて優しく洗顔する
  • ナイアシン、ビオチン、ビタミンB1、ビタミンB2は特にしっかり摂取する
  • 自分の身体の目安の水分量をしっかり摂取する
  • 筋力を付けて有酸素運動を取り入れる

上記5つ以外の改善方法だと、ピールオフタイプのフェイスパックを使用するのも良いでしょう。

ピールオフタイプとは

ピールオフタイプとは、一度粉末から液体状にしたパック剤をぬり、固まったらペラっと剥がせるタイプのフェイスパックのことを言います。

なぜピールオフタイプのパック剤が良いかと言うと、固まりオフする時余分な皮脂や角質を一緒に剥がしてくれるので、皮脂が過剰に分泌される方にはとてもおすすめです。

注意が必要なのは、お顔用の化粧品は体に使用しても基本問題ありませんが、体用の化粧品はお顔に使用しないでください。

お顔の方が体よりも皮膚が薄く繊細なため、お顔用と書かれていないものは成分が強すぎたり合わないことの方が多いです。

また保湿効果のあるお化粧品を選ぶ時、さっぱりタイプの乳液やオールインワンジェルを選択する場合、通常ぬる時よりもしっかりと手で肌の奥へと押し込む様にゆっくりと行うと効果的です。

もちろんしっとりタイプの場合もゆっくりと押し込む様に塗ることでより効果的です。

美容成分がふんだんに入っているお化粧品で、一瞬で吸収するものはコットンを使用してぬると手が余分に吸収しないので、可能であれば使い分けをおすすめします。

その他にお酒や刺激物を控えたり、睡眠の質を高めたりとすることも、改善の方法にもなりますし、気を付けることで予防としても効果的です。

暖房や冷房を付けた時に空気の乾燥を感じたら、加湿器を付けることも乾燥を抑える効果があります。

~豆知識~

ご自身の皮脂が老廃物でドロッとしているかの判断基準は4つあります。

  • ベトベトしている
  • 汗の粒が大きい
  • 汗臭い
  • 蒸発しにくい

お顔や体関係なく当てはまりますので、汗をかいて確認してみるのも良いと思います。

更に簡単な方法として、紙やティッシュを汗が滲んだ額に当てて引っ付いたらドロッとした皮脂と言えます。

乾燥性脂性肌をしっかり理解して美しいお肌を手に入れましょう

乾燥性脂性肌と混合肌が違うということ、脂性肌寄りの状態だとおわかりいただけたでしょうか?

原因と改善方法の違いもお伝えできたかと思います。

部分的に肌の性質が異なっているのではなく、乾燥するから皮脂が過剰に分泌され、脂性肌寄りのべたついたお肌になります。

保湿不足、過剰な洗顔、栄養不足、水分不足、運動不足が中心に、その他乾燥を引き起こす要因は全て乾燥性脂性肌になりうる可能性があります。

改善する項目はたくさんありますが、一気に改善するのではなくまずは1つずつ改善して、美しいお肌を手に入れましょう。