健康でうるおいのある肌を保つためには、十分な肌の水分量が必要です。
ですが、「肌の水分量を上げるにはどうしたらいいの?」と悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は適切な肌の水分量や、肌の水分量を上げる方法を紹介していきます。
肌のうるおいが気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
適切な肌の水分量はどれぐらい?
水分量が足りている肌はうるおいとハリがあり、キメも整っています。
では、そもそも肌の水分量はどれぐらいが理想的なのでしょうか。
一般的に、健康的な肌の水分量の範囲は20~30%とされています。
肌の水分量が20~30%を下回り、肌の水分量が足りない状態だと乾燥やシワなどの肌トラブルが起きやすくなるため、早めの対処が必要です。
現在の自分の肌の具体的な水分量を知りたい場合は、肌水分チェッカーや水分測定アプリなどを使ってみましょう。
現況を把握するには、具体的な数値で見た方が分かりやすいです。
肌の水分量を上げるスキンケアの手順
肌の水分量を上げるためには、毎日の適切なスキンケアが欠かせません。
いつものスキンケアを振り返りながら、具体的な手順を見ていきましょう。
ステップ1 洗顔やクレンジングはやさしく行う
スキンケアにおいて、洗顔やクレンジングといった汚れを落とす工程は非常に重要です。
メイクや古い角質、ホコリなどの汚れをきちんと落とせるかどうかで、この後の化粧水などの肌への入り方が左右されます。
肌に優しいタイプを使用し、たっぷりの泡で肌の上を転がすようにして洗いましょう。
クレンジングは目元や唇などの皮膚が薄いところをポイントリムーバーで落としてから、こすらないようにやさしくなじませてくださいね。
洗い終わったらすすぎ残しがないように、ぬるま湯でそっと流しましょう。
ステップ2 導入美容液をプラス
洗顔後の肌は乾燥している状態です。
肌の水分量が低下してさらに乾燥しているとなると、肌がごわついているため水分が中々馴染んでくれません。
そこで、いつものスキンケアに導入美容液をプラスすれば、この後のスキンケアアイテムの成分が浸透しやすくなります。
とにかくしっとりさせたい場合は、ジェルタイプの導入美容液やオイルブースターを取り入れてみましょう。
「保湿はしたいけどベタつくのは苦手」という場合はサラッとした化粧水タイプがおすすめですよ。
ステップ3 たっぷりの化粧水で補水する
化粧水をつける際、まずは目元や口元など乾燥しやすい部分につけてから顔全体につけるのがおすすめです。
つける化粧水の量は「これ以上肌に入らない」というぐらいが目安ですよ。
顔全体に化粧水を馴染ませたあと、手のひら全体で優しく肌に押し込むようなイメージでハンドプレスしましょう。
肌がひんやりするぐらいまで、2~3回重ねづけしてくださいね。
ステップ4 乳液やクリームは必ず使う
いくら化粧水でしっかり補水しても、そのままでは水分が蒸発してしまいます。
乳液やクリームの油分でしっかりフタをして、与えた水分を閉じ込めましょう。
サラッとしたテクスチャーが好きな場合は乳液がおすすめですが、クリームの方が乳液に比べて油分が多いため、うるおいを長く閉じ込めることができます。
夜だけ・乾燥が気になる部分だけにクリームをつけるといったように、使い分けるのがおすすめですよ。
定期的なスペシャルケアもおすすめ
週に1~2回ほどの頻度で、化粧水の工程の代わりにコットンパックでスペシャルケアをするのもおすすめです。
より肌にうるおいを与えることができますよ。
コットンパックは以下の手順で行いましょう。
- 厚めで毛羽立ちにくい、大判サイズのコットンを2~3枚用意します。
- いつもの2倍ほどの量の化粧水をコットンにたっぷり浸します。
- 1枚を3~4枚に裂き、顔全体に貼ります。
鼻やこめかみはコットンをさらに縦に裂いて、しっかり密着させましょう。 - 5分ほど放置してしっかり浸透させます。
- コットンを取り、乳液やクリームでフタをしたら終了です。
コットンパックが手間な場合は、保湿効果の高いシートマスクやクリームマスクも便利でおすすめです。
肌の水分量を上げるために効果的な成分
スキンケアアイテムにはさまざまな美容成分が配合されています。
美容成分の中でも肌の水分量を上げるといわれている以下の成分に注目して、スキンケアアイテムを選んでみましょう。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸はもともと人の肌にあるということもあり、肌なじみの良い成分です。
水分の保持力が高く、1gで約6Lの水を溜め込むといわれています。
紫外線などの外的な刺激や加齢と共に失われてしまうので、スキンケアアイテムで補って肌の水分を保ちましょう。
コラーゲン
人の皮膚は表面から表皮・真皮・皮下組織という3層で構成されており、コラーゲンとは真皮に含まれる繊維状のタンパク質のことです。
コラーゲンがしっかり働いている肌はハリとうるおいがありますが、ヒアルロン酸と同様に紫外線などの外的刺激や加齢が原因で失われていきます。
スキンケアアイテムに配合されているコラーゲンは真皮まで届くわけではありませんが、高い保湿力があるので肌表面にとどまってうるおいを保ってくれますよ。
コラーゲン配合の美容ドリンクやサプリメントで内側からケアするのもおすすめです。
セラミド
肌の表面層である表皮は4層で構成されており、最表面は角層(または角質層)と呼ばれているのはご存知でしょうか。
セラミドは角層に含まれる保湿因子の1つで、角層内部の水分を蒸発させない役割を持っています。
うるおいのある肌にセラミドは欠かせない成分ですが、摩擦や乾燥で失われてしまいます。
そのため、セラミド配合のスキンケアアイテムでしっかり補ってあげましょう。
セラミドはさまざまな種類がありますが、特に保湿力に優れたヒト型セラミドがおすすめですよ。
肌の水分量を上げるには日常生活の見直しも必要
肌の水分量を上げるためには、外側からのケアだけでなく内側からのケアも必要です。
日常生活を見直して改善すれば、ほかの肌トラブルの予防にもつながりますよ。
身体に合った量の水分を摂取する
汗や排泄、呼吸などによって体内の水分は1日約2.4L失われているといわれています。
体内の水分が不足すると肌の水分量も下がるため、こまめに水分を摂取しましょう。
一方で、水を飲み過ぎてしまうと頭痛やめまいなどの水中毒を引き起こす可能性があります。
肌の水分量を上げるための1日に必要な水の量は体重によって異なるので、飲み過ぎには注意が必要です。
以下の計算式を参考にして、自分の身体に合った水分を摂取しましょう。
- 体重(kg)×40=ml/日
ただし、食事から約600 mlの水分が摂れるといわれています。
そのため、残りの水分量を目安に水を飲むようにしましょう。
例えば、体重50 kgの場合は50×40=2,000 mlなので、飲む水の量は約1.4Lが目安です。
朝起きたとき、食事のとき、家を出る前など自分でタイミングを決めておくと習慣化しやすいです。
質の良い睡眠を十分とる
肌の細胞は一定の周期でターンオーバーが繰り返されることで生まれ変わっています。
ターンオーバーによって角質が新しくなり肌の保水力が保たれるので、ターンオーバーを正常なサイクルで繰り返す必要があるのです。
睡眠中はターンオーバーを促す成長ホルモンが分泌されるのですが、眠ってから3時間までの間に分泌量が多くなるといわれています。
そのため、質の良い睡眠を十分にとるようにしましょう。
睡眠の質を上げるためには、以下の工夫をしてみてくださいね。
- 寝る前のスマホやテレビを避ける
- 朝起きてすぐに太陽の光を浴びる
- ある程度決まった時間に起床、就寝する
- 温かい飲み物やアロマでリラックスする
- 寝る前にアルコールやカフェインを摂取しない
生活習慣を整える
うるおいのある肌に必要なターンオーバーは、睡眠不足や運動不足といった生活習慣の乱れによってもサイクルが崩れてしまうので注意しましょう。
運動不足になると筋肉量の低下や身体の冷えにより、血行不良を引き起こします。
そうすると肌への栄養が運ばれにくくなり、ターンオーバーが乱れてしまうのです。
また、偏った栄養不足の食事や喫煙、飲酒もターンオーバーを乱す原因となります。
肌の水分量を保つためにはバランスの良い食事や適度な運動、質の良い睡眠が欠かせません。
生活習慣を整えれば、肌の水分量と皮脂量のバランスも整いやすくなりますよ。
食べ物で身体の内側からも肌の水分量を上げよう
身体は食べたもので作られるといわれています。
栄養バランスのとれた食事にプラスして肌の水分量を上げる食べ物を取り入れ、肌へアプローチしていきましょう。
ビタミンB群を摂る
例えば、ビタミンB2は肌の細胞の再生を助け、ビタミンB6は皮膚の抵抗力を促進します。
このようにビタミンB群は肌のもとになるたんぱく質の合成や分解に作用し、肌のターンオーバーを促して、うるおいのある肌を育ててくれます。
豚肉、レバー、魚類、豆類などはビタミンB群を多く含んでいるので、積極的に食事に取り入れましょう。
発酵食品を食べる
腸内環境を整えると肌の水分量が上がるという研究結果をご存じでしょうか。
腸内には善玉菌や悪玉菌などの細菌が大量にいますが、整った腸内環境は善玉菌が優位な状態です。
発酵食品は腸内を良くする菌の力で発酵されているため、善玉菌を活性化して腸内環境を整えてくれます。
ヨーグルト、チーズ、納豆、キムチなど発酵食品を毎食1品取り入れてみましょう。
飲み物にも気をつけよう
肌の水分量を上げるためにはこまめな水分補給も大切ですが、飲むものにも気をつけましょう。
ミネラルの少ない軟水は胃腸への負担が少なく、体への吸収も良いですよ。
また、1日に1杯程度の牛乳や豆乳、アーモンドミルクは肌の水分保持に働きかけてくれます。
野菜ジュースで食事では足りなかった野菜分を補うのもおすすめです。
肌の水分量を下げないための3つの注意点
うるおいのある肌を目指すためには肌の水分量を上げるケアだけでなく、下げないための工夫もしましょう。
肌の水分量を下げないための注意点は以下の3つです。
- 紫外線対策を徹底する
- 部屋の湿度に気を付ける
- 肌への摩擦は最小限に
それぞれ具体的に見ていきましょう。
紫外線対策を徹底する
紫外線を浴びると肌に負担がかかり、紫外線から肌を守ろうと余分な角質を溜め込んでしまうため、肌がごわついて水分量が下がってしまいます。
キメが粗くなり、肌の乾燥やシミ、シワの原因にもなるので紫外線対策は必ず行いましょう。
くもりの日や室内でも紫外線はあるので、毎日必ず日焼け止めは縫ってくださいね。
朝のスキンケアの最後に日焼け止めを塗るように習慣づけるのがおすすめです。
外出の際には日傘や帽子を活用するのも効果的ですよ。
部屋の湿度に気を付ける
エアコンは空気中の水分を吸収するため、乾燥しやすくしてしまいます。
乾燥した空気の中で過ごす機会が多い場合、肌の水分量が下がりやすいので注意が必要です。
加湿器で部屋全体を加湿したり、難しい場合は卓上サイズの加湿器などで乾燥対策をするようにしましょう。
メイクの上からでも使えるミストタイプの化粧水を持ち歩き、こまめに肌の保湿をするのもおすすめです。
肌への摩擦は最小限に
肌に摩擦が与えられると肌表面の角質が剥がれ、水分が蒸発しやすくなってしまいます。
洗顔やクレンジングはゴシゴシこすらず、タオルで拭く際は顔を優しく押さえるようにして水気を取りましょう。
熱いお湯で顔を洗ったり、ピーリングを過剰に行うのも肌からうるおいを奪ってしまうので避けてくださいね。
まとめ
今回は適切な肌の水分量や、肌の水分量を上げる方法などについて解説しました。
ポイントは以下の通りです。
- 健康的な肌の水分量は20~30%
- 肌水分チェッカーや水分測定アプリで自分の肌の状態を知る
- 肌の水分量を上げるために適切なスキンケアを行う
- こまめな水分補給や質の良い睡眠をとり、生活習慣を整える
- 肌の水分量を上げる食べ物を食事に取り入れる
- 肌の水分量を下げないための注意点を把握する
肌の水分量を上げるためには、スキンケアだけでなく日常生活の見直しや体の内側からのケアも欠かせません。
まずは目指す肌の水分量を把握し、適切なケアを行ってうるおいのある肌を目指しましょう。