シミは顔にできると目立つため、肌悩みの上位にランクインすることも少なくありません。
ですが、なぜシミができるのかについて詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回はシミができる仕組みや原因、対策方法などを紹介していきます。
肌のシミが気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
シミができる仕組み
まず一般的に、肌のシミとは黒色の色素である「メラニン」が過剰に溜まり、肌に沈着した状態を指しています。
では具体的に、メラニンはどのように生成されて肌に沈着し、シミになるのでしょうか。
シミができる仕組みを詳しく見ていきましょう。
1 外部刺激によりメラノサイトでメラニンが生成される
肌は表皮・真皮・皮下組織という3層で構成されており、最表面の表皮にはメラノサイトという色素細胞が存在しています。
紫外線などの外部刺激を受けると、メラノサイトは肌をダメージから守ろうとメラニンが生成されます。
メラニンはシミの原因となる悪いもののように思われますが、肌へのダメージを防ぎ、肌トラブルや皮膚がんなどの病気から守ってくれる役割を持っているのです。
2 ターンオーバーによりメラニンが肌の表面に押し上げられる
肌はターンオーバーにより、古い角質が剥がれ落ちて新しい肌へと一定の周期で生まれ変わっています。
日焼けした肌が黒くなり、皮膚がペリペリとめくれた経験がある人も多いのではないでしょうか。
生成されたメラニンもターンオーバーによって肌の表面へと徐々に押し上げられ、自然に排出されているのです。
3 メラニンが排出されずに溜まり、シミになる
健康な肌ではターンオーバーによりメラニンの生成と排出のバランスが保たれていますが、ターンオーバーが乱れた状態でメラニンが作られてしまうと排出しきれずに肌に溜まってしまいます。
また、過度な刺激を受けることでメラニンが過剰に生成されてしまい、ターンオーバーによる排出が間に合わないということもあります。
このように、溜まってしまったメラニンが肌の表面に沈着して、シミとして現れているのです。
シミができる3つの原因
シミの正体であるメラニンという言葉を聞くと紫外線を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、シミができる原因は紫外線だけではありません。
紫外線を含めた3つの原因を見ていきましょう。
紫外線や摩擦といった外部刺激
シミの大きな原因とされているのは、やはり紫外線です。
紫外線にはUV―AとUV―Bの2種類があり、そのうちUV―Bは光が強く肌へ強力なダメージを与えるため、シミの第一原因とも言われています。
一方、UV―AはUV―Bほどの力はないものの、肌の奥深くまで届くため、メラノサイトを活性化させてしまいます。
これらの光を持つ紫外線を浴び続けて肌が刺激されると、メラニンが過剰に生成されて排出が間に合わずにシミとなってしまうのです。
また、紫外線だけでなく、間違ったスキンケアやセルフマッサージなどによる摩擦も肌への刺激となり、メラノサイトを活性化させてメラニンを生成しやすくします。
紫外線や摩擦といった外部からの刺激は、シミを誘発させる大きな原因とも言えるでしょう。
活性酸素
活性酸素はウイルスなどから体を守る大切な役割を持っていますが、必要以上に増えると細胞にダメージを与えてしまうほど強い力を持っています。
その活性酸素のダメージを緩和するとされているのがメラノサイトなのですが、必要以上に増えた活性酸素がメラノサイトを刺激し、メラニンを生成することでシミの原因となってしまいます。
活性酸素は紫外線だけでなく、ストレスや睡眠不足、タバコなどが原因で発生するため、生活習慣が乱れている場合は注意が必要です。
女性ホルモンのバランス
生理や出産、更年期などは女性ホルモンが変化し、バランスが崩れやすくなります。
「生理が近くなると肌が荒れる」という人も多いのではないでしょうか。
女性ホルモンのバランスが崩れるとターンオーバーが乱れてしまい、古い角質やメラニンが排出されずに肌荒れやシミを引き起こすとも言われています。
また、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンは紫外線と同じように刺激を誘う物質として働きます。
そのため、一時的ですがホルモンバランスの崩れはメラニンの生成を増やすとされており、シミの原因になる可能性があるといえるでしょう。
シミを対策するための注意点
シミを対策するためには、メラニンを過剰に生成させないようにすることが大切です。
以下の3点に注意し、メラニンの生成を抑えてきちんと排出させましょう。
- 紫外線対策と美白ケアを徹底する
- ターンオーバーを正常にする
- サプリメントを取り入れる
紫外線対策と美白ケアを徹底する
シミ対策において、メラニンの生成を抑えることは欠かせません。
メラニンの大きな原因とされる紫外線をしっかり防ぎましょう。
季節や天候、室内外にかかわらず、日焼け止めは毎日きちんと塗るように習慣化するのがおすすめです。
外出する際には日傘や帽子といった紫外線対策できるアイテムを取り入れると、より効果的でしょう。
ですが、紫外線を完全にブロックすることは難しいです。
そのため、美白効果のあるスキンケアアイテムでケアするようにしましょう。
ただし美白ケアはすぐに効果がでるものではないので、コツコツ継続することが大切です。
一般的な肌のターンオーバーの周期は約28日間とされているので、最低でも1か月は続けてみましょう。
ターンオーバーを正常にする
ターンオーバーが乱れてしまうとメラニンが肌に溜まって沈着してしまうため、ターンオーバーを正常な状態に戻すことも大切です。
睡眠不足やストレス、運動不足などの生活習慣の乱れはターンオーバーの乱れにつながります。
普段の自分の生活を見直し、無理のない範囲で改善していきましょう。
また、野菜不足や脂肪分の摂りすぎなど、偏った食生活もターンオーバーを乱す原因となります。
飲酒やお菓子はほどほどにし、栄養バランスの取れた食事をするようにしましょう。
サプリメントを取り入れる
シミ対策には、サプリメントを取り入れることも効果的です。
メラニンは酸化することで濃くなるため、還元することによって薄くすることもできます。
ビタミンCはメラニンを直接還元する作用や抗酸化力もあるので、シミ対策には欠かせない成分です。
また、L―システインはメラニンの生成を制御し、ターンオーバーの促進にも働きかけてくれます。
バランスの取れた食事をとったうえで、ビタミンCやL―システインを摂取できるサプリメントを取り入れてみましょう。
まとめ
今回はシミができる仕組みや原因、対策方法などについて解説しました。
ポイントは以下の通りです。
- シミは過剰に生成されたメラニンが排出されずに溜まったもの
- メラニンは外部刺激によって活性化されたメラノサイトで生成される
- シミの原因は紫外線だけではない
- シミを対策するための注意点を把握する
「早く結果が出てほしい」ともどかしく感じてしまうかもしれませんが、シミのケアは1日で効果が出るものではありません。
効果的にシミをケアするために、自分に合ったケア方法や今のスキンケアが適切なのかどうかをプロに判断してもらうのもおすすめです。
無理のない範囲で毎日コツコツと継続し、理想の肌を手に入れましょう。